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【2013年秋の叙勲】 リンデ教授が旭日章を受章―歯科では初めての外国人

金. 22 11月 2013

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政府は11月3日付で2013年秋の叙勲受章者を発表し、歯科では初めての外国人としてスウェーデン・イェテボリ大学のヤン・リンデ名誉教授が旭日章を受章した。リンデ名誉教授は1968年にイェテボリ大学歯周病科の主任教授に就任して以来、40年間にわたり歯周病研究の第一線で常に世界をリードしてきたいわば歯周病学のスーパースターであり、氏による教科書は歯科医師のバイブルとして世界各国語に翻訳され、最も読まれる歯周病学の成書となっている。

 今回の受章理由は氏が親日家であることはもちろんだが、1980年の初来日より30年以上にわたり日本人歯科医師および歯科衛生士に継続的に研修を行い、わが国の歯科臨床に歯周治療を定着させた功績が讃えられてのものであった。プラークコントロールの普及に始まり、科学的歯周治療および予防を確立したリンデ名誉教授の功績は、わが国のみならず世界の歯科学教育と臨床を変えたと言っても過言ではないであろう。

 さる11月3・4日の2日間にわたり、東京・中央区のベルサール汐留で(有)エルバ主催によるヤン・リンデ名誉教授とスイス・ベルン大学のニクラウス・ラング名誉教授による特別講演会が開催された。天然歯とインプラントの生物学に基づく新しい知見が報告され、約600名の歯科医師・歯科衛生士が熱心に聴き入る姿が印象的であった。従来のドグマを科学的手法により根底から覆す両氏の巧みな講演を聴いていると、今後の歯科医療は生物学なしには存在しえない、というメッセージが多くの臨床家に伝わったにちがいない。

 11月3日の講演会第1日目終了後に、東京・港区の東京アメリカンクラブで開催されたヤン・リンデ教授と岡本 浩先生の交流40周年記念祝賀会は急きょ、旭日章の受章を受けてヤン・リンデ教授旭日章叙勲祝賀会をも兼ねる会となった。リンデ・岡本両氏の長年の功績を讃え感謝するこの祝賀会に、190名のゲストが参集し盛会であった。

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