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タイ初の歯科博物館がバンコクで開館

シリントーン歯科博物館のオープニングセレモニーでの、マヒドル大学財政学部副学部長で准教授のSupatra Thongrungkiat氏(左)と歯学部准教授のPassiri Nisalak氏。(Photo: Mahidol University)

タイ・バンコク:バンコクのマヒドル大学歯学部は、このたび開館したシリントーン歯科博物館をアジアで初の歯科博物館だと紹介した。アジア全域の歯科学・口腔衛生の歴史に、面白さと体験型展示を通してスポットを当てることで、適切な口腔ケアの重要性に対する国内の認識が高まることを期待しているという。

 王族が出資している620㎡の博物館は5つの主な展示を有し、それぞれが良質な歯科衛生の重要性の理解向上を目指している。「我々は、『微笑みの国』と言われる国のタイ人が、できるかぎり長く健康的な笑顔を持ち続けることを確実にしたいと思っている。博物館としての我々の目標は、楽しい方法で口腔衛生の重要性を理解できるよう、タイの子供たちに働きかけること。楽しみながら学ぶことで、人々が口腔衛生に関して健康的な選択ができるようにしたい」と、社会ネットワーク学副学部長で准教授のDr Phira Sithiamnuaiは先週、Bangkok Post紙に述べた。

 子どもたちにとってのハイライトは、巨大な口の模型だ。スタッフの助けを借りながら、来館者は巨大な歯と巨大な歯ブラシで歯磨き能力を練習するよう促される。また、3Dの体験型人体口腔模型があり、歯科学に関するいくつかのマルチメディア・ディスプレイと同様に、口腔衛生がどのように全身の健康に影響するかを示している。

 さらに、展示物には歯科材料や器具のほか、歯科統計学の情報、有史以前のヒトの骨格や不自然に修飾された歯の跡なども含んでおり、中国、インド、タイにおける歯科学の歴史をより詳細に見せている。

 多くの、特に僻地のタイ人には、基本的な口腔ケアが不足している。例えば、Bangkok Post紙オンライン版が報じているように、人口当たりの歯科医師の比率は、同国北東部と首都とでは14倍もの差がある、とSithiamnuaiは指摘する。

 タイ歯科衛生局からの数字によると、タイには11,607人の歯科医師がいる。これを人口あたりにすると、5,533人に対して1人の歯科医師となる。これに対し、先進国での平均は2,000人に1人の割合だ。

 シリントーン歯科博物館は、マヒドル大学パヤタイキャンパスのMaha Chakri Sirindhorn生誕50周年記念館に設置され、入館料は無料である。

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