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子供の歯科健康診断情報収録システム構築とデータベース化の取組み―東北大学、NTTドコモ

水. 22 1月 2014

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日本:東北大学大学院歯学研究科(宮城県仙台市、研究科長:佐々木 啓一、以下「東北大学」)と株式会社NTTドコモ(東京都千代田区、代表取締役社長:加藤 薫、以下「ドコモ」)は、子供たちの口の健康増進を目指して、Android アプリケーション等を活用した先進的な歯科健康推進の取組みに関する契約を結び、歯科健康診査情報のデジタル化、及び、データベース化を目的とした取組みを実施した。さまざまなデータフォーマットで保存されている歯科健康診査の収録データを標準化することで、歯科診療や保健分野での展開も期待できるという。

 乳幼児期から学童期までは、身体の成長と共に口の中も、乳歯から永久歯に生え変わり、顎が発達する時期。口の健康を守ることは、口腔疾患の予防だけではなく、身体の健康を守ることにも繋がる。現在のところ、このような成長時期における歯や口の情報を、乳幼児から学校の卒業まで一貫して生涯の記録として残すシステムはない。

 そこで、東北大学とドコモが共同で構築した歯科情報収録システムにより、歯科健康診査結果を収録する人的負担を軽減させつつ、異なる診査手段で収録した診査データを標準化して結果通知書等にQRコードとして出力することを可能とした。これにより、保護者は Android アプリケーション等を活用してQRコードを読み取ることにより、子供の成長を確認したいときにいつでも自分のスマートフォン等を利用して診査結果を閲覧することが出来るようになるという。

 現在、モデルとして仙台市内の幼稚園 1 施設において実施され、今後は、読み取ったデータを閲覧者の同意のもとでクラウド上に預ける方法により、歯科健康診断情報のデータベース化を推進する仕組みを構築していく予定という。

宮城県は震災以前から、子どもの口内を始めとする健康状態は全国的に極めて悪い状態。むし歯に関する平成 22 年度の統計では3 歳児では都道府県順で下から 9 位、12 歳児では下から 3 位。子どもの口を守るためには保護者の理解と協力は不可欠だ。

 今後は、高齢化に伴い需要が見込まれる在宅訪問診療や災害時における診療活動(身元確認を含む)での活用も視野に入れたシステムの構築を目指すという。
 

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