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唾液からの微小細胞が排卵予測因子に

ヒトの口腔内バクテリアのモニタリングには、様々な患者群に有益な可能性がある。(Photo:Image Point Fr/Shutterstock)

米ペンシルバニア州立大学ユニバーシティパーク校:再生可能エネルギーの新手法を研究するプロジェクトで、唾液からの微小細胞がラボオンチップ診断デバイスを動かすのに十分なエネルギーを生み出すことが発見された。研究者たちによると、これらの細胞は医学分野で様々な有用性を持ち得るという。たとえば、女性の唾液の導電性が排卵前に変化すること基づき、排卵予測因子として用いることもできる。

  ペンシルバニア州立大学の研究グループは、バクテリアを用いて液体中の有機物質を電気に転換する微生物燃料電池(MFCs)の研究を10年以上行ってきた。研究者たちによると、唾液からの細胞は1μWほどの電気を作り出し、したがって、超小型電子アプリケーション内のエネルギー・ハーベスタとして直接使うのに十分な電力を生み出すという。

  MFCsは糖尿病患者のグルコースモニタリングのほか、排卵予測に使える可能性がある。唾液の導電率は、ホルモンの変化により排卵の5日前に急激に減少する。「つまりMFCsは、導電率の変化を測定して女性の受精可能時期を特定すると同時に、生み出す電力を用いてスマートフォンのような手軽な機器にデータを送ることができる」と研究者たちは述べている。

  ミクロサイズのMHCsは、グラフェン加工をした炭素アノード(陽極)と、空気カソード(陰極)のあるシングル・チェンバーで、研究者らは酢酸とヒト唾液を使って細胞テストをしたが、十分な有機物質を含む液体であれば何でも可能だという。

  この発見は、Nature Publishing GroupのAsia Materials誌に、“Energy Harvesting from Organic Liquids in Micro-Sized Microbial Fuel Cells(ミクロサイズの微生物燃料電池における有機液体からのエネルギー・ハーベスト)”というタイトルで3月7日にオンライン掲載された。

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