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新型コロナウイルスの危険因子として閉塞性睡眠時無呼吸症候群が研究で明らかに

Iveta Ramonaite, Dental Tribune International

Iveta Ramonaite, Dental Tribune International

月. 1 2月 2021

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トゥルク(フィンランド):パンデミックの第一波の間、フィンランドにおけるSARS、新型コロナウイルス感染症の入院数は世界の他の地域と比較すると比較的少なく、集中治療を必要とする患者が病院に過剰な負担をかけていなかった為、研究者は新型コロナウイルスと他の疾患との関連をより詳細に調べる時間を持つことが出来ました。例えば、トゥルク大学病院とトゥルク大学の研究者たちは、新型コロナウイルスと閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)との関連性を調べるために時間を費やしました。彼らの研究結果によると、OSAはSARSや新型コロナウイルスの感染の危険因子である可能性があり、OSA患者は新型コロナウイルスに感染した場合、より重篤な新型コロナウイルスの転帰を予測する可能性があるといいます。

OSAとは、睡眠中に気道の一部または全部が閉塞し、血液中の酸素濃度が低下して呼吸が一時的に止まってしまう病気です。日中の過度の眠気や大きないびき、頻繁ないびきなどが特徴で、女性よりも男性に多く、加齢や肥満などで発症する可能性が高くなることが様々な研究で報告されています。

昨年、ザ・ランセット誌に発表された研究によると、30~69歳の成人で軽度~重度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)を持つ人は9億3600万人、30~69歳の成人で中等度~重度のOSAを持つ人は4億2500万人であることが世界的に明らかになりました。同ソースによると、OSAの有病率が最も高かったのは、それぞれ中国、米国、ブラジル、インドでした。

Sleep Foundation.org がそのウェブサイトで示すように、OSA は体内の酸素バランスに影響を与えるので、未処理のままにしておくと、高血圧、心臓発作、心臓病、脳卒中などの心血管系の問題の様々なタイプのリスクを高める可能性があります、興味深いことに、最近の研究では、OSAと2020年に世界を席巻した病気であるCOVID-19も関連付けられています。

今年は新型コロナウイルスが話題の中心となっています。新型コロナウイルスは様々な病気と関連しており、人々に肉体的にも精神的にも影響を与えています。健康な人はSARSや新型コロナウイルスに感染することを恐れています。しかし、糖尿病や歯周炎などの炎症性疾患などの基礎疾患を持つ人はSARSや新型コロナウイルス感染症から重症化のリスクが高く、ウイルスを避ける為に全ての可能な予防措置を取る必要があります。これらは病気を取り巻くプレッシャーと不安に拍車をかけています。

本研究の内容

調査によるとフィンランド南東部では、パンデミックの第一波である2020年春に合計278人のSARSと新型コロナウイルスの感染者が発生しました。このうち28人の患者が集中治療を必要とし、5月3日までにトゥルク大学病院に入院しました。その後、研究者らは新型コロナウイルの重症化と集中治療の必要性に寄与した危険因子を調査しました。

「この研究の背後にあるアイデアは、新型コロナウイルスに関するリアルタイムの情報の必要性であった」と、トゥルク大学病院の肺疾患科の医師である筆頭著者のThijs Feuth博士はプレスリリースで述べています。「私たちはすぐに、患者の中に睡眠時無呼吸症候群の症例がかなり多いことを観察しました。"と付け加えました。

今回の研究では、集中治療を受けた患者の29%がOSAと診断されていたことが明らかになりました。研究者によれば、フィンランド南西部で現在OSAの治療を受けている患者は全人口のわずか3.1%にすぎないというので、この数字は重要な意味を持っていると言えます。

「新型コロナウイルスに感染していても睡眠時無呼吸があれば、原則として病院での治療が必要な場合がある」- トゥルク大学病院:Thijs Feuth博士

研究サンプルは少ないがフェウス氏は、睡眠時無呼吸がSARSや新型コロナウイルス感染の危険因子であることを正当化する知見であるとコメントしています。「原則として、新型コロナウイルスに感染していても睡眠時無呼吸があれば、病院での治療が必要になる可能性がある。睡眠時無呼吸は新型コロナウイルスの重症化を予測している」とフェウス氏は説明しています。

OSAと新型コロナウイルスの関連性をさらに追求する

この2つの疾患の関連性をさらに探求するために、同様の研究が進行中です。新型コロナウイルスとOSAには肥満、高血圧、2型糖尿病などの併存疾患があり、これらは全て新型コロナウイルス患者の臨床成績を悪化させる危険因子であることがすでに証明されています。これらの併存疾患を考慮すると、2021年2月に発表される予定のシステマティックレビューでは、OSA患者がSARSや新型コロナウイルスに感染した場合、効果的な持続陽圧療法を確実に受けることが最も重要であることが示されています。

システマティックレビューの著者らは、大多数の研究において、OSAが単に新型コロナウイルスの罹患率と死亡率に関連した併存疾患であるのか、それとも新型コロナウイルスの予後不良の独立した危険因子であるのかを判断することは不可能であると書いています。「今後、新たな知見が得られれば、これらの制限的なパンデミック条件下での睡眠障害の診断と治療の為のベストプラクティスが開発されるように、ガイドラインの見直しが必要である」とレビューは述べています。

OSAと新型コロナウイルスの関連性についてはほとんど知られていないが、レビューの著者らは、OSAと新型コロナウイルスの両方と診断されているにもかかわらず治療を待っている患者は、健康リスクの増加の確率を軽減するために優先順位を必要とする可能性があると指摘しています

トゥルク大学病院とトゥルク大学の研究者らによる研究は、「睡眠時無呼吸は新型コロナウイルスの危険因子か?レトロスペクティブコホート研究からの知見」と題して、2020年10月22日にSleep Medicine and Disorders誌のオンライン版に掲載されました。

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