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スウェーデン:歯科医師教育の比較でマルメ大学が傑出

マルメ大学は、スウェーデンで行われた大学4校の歯学教育の質に関する調査で最高位にランクづけされた。(写真:fotoinfot/Shutterstock)
Dental Tribune International

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木. 8 12月 2016

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スウェーデン、ストックホルム:スウェーデンのストックホルム、マルメ、ウメオ、イエテボリにある大学4校の歯学部の卒業生に、自らが受けた教育の質についてどう認識しているかを聞き取ったところ、マルメ大学の学生は他大学の歯学部の学生に比べ、母校の理論的教育にも実技教育にも最も満足していたことが最近の調査で明らかとなった。ただ、「デンタル・リーダーシップ」という側面については、いずれの歯学部も要改善と評価された。

この調査では、ウメオ大学(Umeå University)、カロリンスカ研究所(Karolinska Institutet)、ヨーテボリ大学(University of Gothenburg)、マルメ大学(Malmö University)を卒業したばかりの歯科医師434名が母校の教育の質を評価した。参加者には、なぜその大学の歯学部を選んだか、受けてきた教育があらゆる側面でどのように卒業後、歯科医師としての仕事の役に立つこととなったかなどを質問した。

質問によっては、各校間で回答が大きく異なっていた。例えば、卒業生が基礎臨床研修の後、歯科医師として独立開業する心構えがどの程度できたと思ったかについて質問したところ、マルメ大学で学んだ歯科医師の59%が「かなりできた」と回答した。これとは対照的に、イエテボリ大学の卒業生ではわずか9%、ストックホルムの医科大学(カロリンスカ研究所)の卒業生では10%、ウメオ大学の卒業生では37%であった。

さらに、マルメ大学の卒業生たちは、自らが習得した実技と知識に同程度の自信を持っていた。他の3校の歯学部では、参加者たちは一様に、自らの知識が実技よりも優れていると評価した。

特定分野の教育の評価では、それぞれの大学を卒業した参加者たちの約80%が、診断、予防、治療、オーラルリハビリテーションの技能教育が「良い」または「非常に良い」と述べた。対照的に、リーダーシップ教育は、どちらかといえば不十分と評価され、「良い」または「非常に良い」と評価した回答者は全体で44%しかいなかった。

Framtidens tandläkare(未来の歯科医)調査は、スウェーデン歯科医師会の意向を受け、国内の口腔ヘルスケアにおける品質および患者の安全を増進する取り組みの一環として、2001年以降3年ごとに行われている。この調査はスウェーデンの歯学教育の状況に関する貴重な情報源となるもので、歯学部や歯学科の基礎的歯科教育の開発・改善に役立っている。

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