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シェーグレン症候群国際シンポジウム

シェーグレン症候群によく見られる徴候はドライマウスと嚥下障害で、人口の約0.05%(主に女性)がこの疾患にかかると推測されている。(Photograph: file404/Shutterstock)

ノルウェー・ベルゲン:筋肉痛、疲労、ドライマウスおよび嚥下障害-これらはシェーグレン症候群患者における最も一般的な症状だ。同分野の第一人者の科学者たちや患者団体らは、スウェーデン人眼科医ヘンリック・シェーグレンに因み命名された疾患で、5月19日から22日まで第13回国際シンポジウムがベルゲンで開催されるシェーグレン症候群に注目している。

 シェーグレン症候群は最も一般的な慢性リウマチの炎症性疾患の1つであるが、不明な点が多い。同シンポジウムの主催者によると、別の慢性リウマチ障害であるループスと同程度の疾患であるという。シェーグレン症候群の原因は不明だが、遺伝要因、環境上要因、および他の要因との組み合わせによって影響を受けると考えられている。人口の約0.05%(主に女性)が罹患すると推測されるが、同疾患に対する知識不足により、患者が罹患していることに多くの人が気が付かないでいる。

 「シェーグレン症候群は、身体内の分泌、特に涙と唾液の分泌腺に影響し、結果として涙や唾液の産生減少を引き起こす。しかしながら、その症状は非常に多様で一般的なため、正確に診断されるまでに長い時間がかかることが多い」と、ベルゲン大学臨床科学部Broegelmann研究所のRoland Jonsson主任教授は述べる。

 同シンポジウムの主要演題は、同疾患を治療するバイオ製剤の最新治験で、それ以外に同疾患に対する治療法はない。「従って、治療は徴候と苦痛を和らげることに絞られる」とJonsson主任教授。

 同シンポジウムは、シェーグレン症候群への理解を向上させること、さらに診断と治療を増進させる助けになるために、最新の科学的知見と研究計画について議論することを目的としている。プログラムには診断の新ツールや個別化医療もあり、自己抗体、新しいバイオマーカー、分類基準上の講義などがフィーチャーされている。

 研究調査に参加したシェーグレン症候群患者数人を含む約250人が、世界各地からベルゲンのRadisson Blu Royal Hotel in Bryggenで開かれる隔年開催の同シンポジウムに集まると予想されている。主催者らは、免疫学、リューマチ学、病理学、眼科および歯科学といった領域間の世界的ネットワークを促進するような会合になるよう望んでいるという。

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