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「スマイル・アラウンド・ザ・ワールド」の口腔保健教育を絶賛。この一年の成功事例

ポーランド、ポズナン:わずか1年でプロジェクトの企画から着手、実施、成功を目にすることは稀であるが、「スマイル・アラウンド・ザ・ワールド」はそれを成し遂げた。これは、FDI(世界歯科連盟)とIvoclar Vivadent社のコラボレーションによるもので、最も特筆すべきは視覚教材である。理解しやすいのはもちろん、子どもたちの親しみやすさによって、利用者の支持を獲得した。

この成功は、魅力的なキャラクターを生み出したデザイナーと「健康な歯までの7つのステップ」を通して成長する主人公3人の子どもたちによるものである。「1日2回は歯を磨きましょう。歯ブラシ、フッ素入り歯磨き剤、そして、きれいな水を使いましょう。間食をやめましょう。歯医者に行きましょう。指しゃぶりはやめましょう。歯に関心をもちましょう。お酒やタバコはやめましょう」というシンプルで直接的なメッセージは、子どもだけでなく大人にも効果的であった。教師と親用のブックレットの裏表紙には、それぞれのメッセージ解説が掲載されている。

インド歯科医師会は、ムンバイで対象となった4,850人の小児の口腔ケアに「スマイル・アラウンド・ザ・ワールド」が大きな効果があったことを、高く評価した。さらに歯科医師の支援と、ベストスマイルやきれいな歯を描くなどの学校での活動も高い評価が得られた。同会によると、研修資料および関連する教師研修プログラムは、「意識を高めるために実に有益であった」とのこと。

一方、ブラジル歯科医師会(Associacao Brasileira de Cirurgioes-Dentistas)は「われわれのプロジェクトで最も成功した点は、基本的な口腔ケアの知識に関する学校教師への啓発活動と、口腔ケアを日常的な習慣にする方法についてのガイダンスでした。教師用ブックレットは、アルファベットを教えるために口腔ケア授業を利用するなかで、教師と歯科医療従事者、教師と児童の良好な相互作用を推進する素晴らしいツールであることがわかりました」と報告した。

「スマイル・アラウンド・ザ・ワールド」は、歯科チーム、学校教師、児童を巻き込む参加型プロジェクトとして、2015年にFDIとIvoclar Vivadent社が考案した。インドとブラジルの歯科医師会に選任された歯科チームが、それぞれの国の学校を訪問し、口腔保健の重要性に関する教師の意識を高め、プロジェクトを教室で実施するための最適な方法について教師と話し合った。

「スマイル・アラウンド・ザ・ワールド」は、恵まれないコミュニティの子どもたちを、自らの自由な発想を通して予防プロセスに直接参加させることで、子どもたちの関心を引き付けている。その結果、子どもたちは口腔保健のメッセージを理解するだけでなく、そのメッセージに加わるまでに至った。これには長期的な教師研修の要素も盛り込まれている。

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