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食間の飲み物は歯の浸食を悪化させる

食餌因子、特に酸性飲料の摂取は、歯の浸食の主要な病原因子であることが多くの研究で明らかにされている。(Photograph: Nicoleta Ionescu/Shutterstock)

ノルウェー・ベルゲン:加糖で酸性の飲料摂取の増加は、小児や若年層の歯牙酸蝕症を進行させる大きな要因とされている。しかし、ベルゲン大学(UiB)の新しい研究によると、日々の摂取量に加えて、いつ、どのようにソフトドリンクを摂取するかが、浸食摩耗の進行に影響することが示された。

 UiBの研究チームは、4年間にわたり13~14歳の若年者175人の歯の浸食の進行を評価した。歯のう蝕(虫歯)や歯肉、歯垢の状態も臨床検査で査定された。飲料摂取の方法、運動の頻度、(PC)画面を見る習慣、特定の食料品の摂取頻度や種類といった生活習慣因子の情報もアンケートを通じて得られた。これらの食料品には、水、全ての酸性飲料、牛乳、ヨーグルト、酸乳、茶、コーヒー、菓子、酸っぱい菓子、チューイングガム、アイスクリーム、氷菓、ビスケット、スナック、チーズ、果物、ドライフルーツが含まれていた。

 期間である4年を経過した後、歯の浸食の進行は2,566本の歯のうち35%の表面に起こり、虫歯の進行が1段階悪化したのは32%、2段階悪化したのが3%であった。追跡調査では、女子より男子のほうが、概してより深刻な浸食を示していた。

 より大きな歯の浸食進行に関連する食餌因子には、全飲料や酸味のあるキャンディーの高摂取だけでなく、食間の飲料や普通の牛乳および酸乳の低摂取も含まれていた。これらの因子はすべて、これまでの関する研究で歯の浸食に関連するとされたものである。また、飲み込む前に酸性の飲料を口腔内に留める習慣は、浸食摩耗の高進行に関連していた。

 研究者らによると、歯の浸食は調査でよく確認されたもので、青年期に達する前の永久歯への深刻な浸食性損傷のリスクを示していた。そのため、歯科医療従事者はこの事実と定期的な浸食の検査に留意をし、関連する生活習慣因子も記録しておくべきだと結論づけている。

 酸が歯の硬組織を溶かすと、歯の浸食が起こる。その初期では、浸食が歯のエナメル質の表層をはぎ取る。より進んだ段階では、それが歯内部の歯髄にまで達する。歯の浸食やう蝕のリスクを最小限に抑えるためには、特にクエン酸(E番号330)やリン酸(同338)など、食材の酸の添加物に対するチェックを専門家が勧めるべきである。

 “A 4 year prospective longitudinal study of progression of dental erosion associated to lifestyle in 13–14 year-old Swedish adolescents(13~14歳のスウェーデン若年層における、生活習慣に関連した歯の浸食進行の4年間前向き断続的研究)”というタイトルのこの研究は2月8日、Journal of Dentistry誌に掲載された。

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