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過剰歯が男性の鼻腔内で成長

前検鼻法(左上)および内視鏡で見た患者の鼻腔内の過剰歯。(Photograph: Al Dhafeeri et al., American Journal of Case Reports, 2014)

サウジアラビア・ダーラン:サウジアラビアの外科医たちが、22歳男性の鼻腔内に白い骨の塊を発見した。その塊は、男性の左鼻腔で成長した過剰な歯だったという。患者はこの3年間、月に1~2度の鼻血に悩まされていたと医師たちは報告した。

  患者には再発性鼻血と扁桃腺炎の症状があり、ダーランのキング・ファハド軍事医学複合施設に入院した。症例報告書によると、この男性の鼻腔を精密検査したところ、1cmほどの白い円筒形の骨の塊が、鼻の床部から生じていることがわかった。

  コンサルタントの歯科医師が、鼻腔内での過剰歯の発生と診断した。過剰歯は多くの患者において概して無症候であり、発生のメカニズムもほとんど解明されていないため、これらの歯の発生率はよく知られていない。「一説では、顎骨に達するよう定められた神経堤誘導体の移行に欠陥があるとされている。より妥当な説明としては、上皮細胞と間葉系の多段階の相互作用である」と外科医たちは述べている。

  過剰歯は通常無症状だが、鼻閉塞、頭痛、鼻血および鼻腔の外的奇形などのさまざまな症状を呈する患者も多い。また過剰歯は、口蓋裂などに関連していることもある。鼻腔内視鏡検査やパノラマX線撮影、CTスキャンを使うことにより、こうした歯は簡単に検出することができると外科医らは付言する。

  本例では、患者は全身麻酔下で内視鏡による過剰歯と周囲の肉芽組織の摘出術を受けた。3カ月後、手術部位は完全治癒し、以降の鼻血の症状もないという。

  “Recurrent epistaxis caused by an intranasal supernumerary tooth in a young adult(若年成人における鼻腔内過剰歯により引き起こされた再発性鼻出血)”というタイトルのこの症例報告は7月5日、American Journal of Case Reports誌オンライン版に発表された。

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