Dental Tribune Japan

インタビュー:超音波洗浄を理解するために

By Marc Chalupsky, DTI
April 05, 2018

イスムスおよび側枝を含む根管全体の徹底した洗浄は、歯内療法を成功させるために重要である。研究では、超音波による洗浄は、ニードル洗浄よりも多くの残屑およびスミヤー層の除去ができることから、洗浄効果を著しく改善させることが示された。根管の清浄度が増すだけでなく、長期的な成功を支える根管洗浄液の有効性を向上させるものである。Dental Tribune Online編集部は、イタリア有数の歯内治療医Dr. Vittorio Francoに、日常的な洗浄プロトコル、歯内療法への情熱、そして超音波洗浄器用チップEDDYの使用経験について話を聞いた。

歯内療法の魅力は先生にとって何でしょうか?

歯内療法は、肉眼では見えないところへの処置ですので、常に自分の戦略でいくしかありません。とどの詰まり、自分自身でその歯を解剖学的に探り、現実を理解し、よりよい解決策を見つけなければなりません。最近では、インプラント治療とは対照的に、天然歯列の保存、ひいては歯内療法の重要性が確認されています。今は歯内治療医になるのにちょうど良い時期です。昨今は天然歯温存の可能性が高まっており、素晴らしいことです。

 

適切な洗浄は、なぜ重要なのでしょうか? また、根管が適切に洗浄できたとの確認はどのように行うのですか?

根管洗浄は歯内療法において最も重要です。歯内療法の主な目的は根管の清掃です。根管形成や根管充填よりも重要です。これを怠ると、根管は細菌の増殖に最適な環境になり得ます。歯科医が壊死の可能性のある生活歯髄組織を温存すれば、それが細菌増殖を促進する可能性があります。再治療の主な原因は、初発部位の不十分な清掃に起因する感染の存在です。

適切な洗浄に必要な時間に関する研究は多く発表されています。接触時間、根管洗浄液の交換、感染組織/細菌の量、容積、温度、剪断応力など、検討すべき要素は多くありますので、このプロセスや最終結果を標準化することはできません。細菌の完全除去に必要な時間は30分間であるとする研究もありますが、活性化の可能性については考慮されていませんでした。洗浄が十分できたと判断するための唯一の方法は、根管洗浄液に発生する泡を確認することです。明らかに大きな孔や穿孔のような通路がないのであれば、根管洗浄液がその根管系内で何かと反応していることを示しています。

泡の発生が止まれば、次亜塩素酸ナトリウムがこれ以上反応する可能性はないため、根管清掃を終えられます。まだ根管に何かが残っている可能性はありますが、EDDYを用いた洗浄での最大の成果は得られたのです。これが私からの唯一の提案です。

 

先生はどのような洗浄プロトコルを採用していますか?

まず5%次亜塩素酸ナトリウムを使います。私はこれをすべての根管形成に用います。その後に、17%EDTAを使って活性化させ、すぐに取り除きます。それから再度、次亜塩素酸ナトリウムを使って、症例によっては最大4回活性化させます。壊死のある症例では、少し待って洗浄液と牙粉の反応を確かめます。次亜塩素酸ナトリウムを取り除いたら、95%エタノールを使って根管を乾燥させます。スミヤー層の除去には、クエン酸やクロルヘキシジンは使わず、EDTAを好んで使っています。

 

EDDYの使用を始める以前は、どのように洗浄剤を活性化させていたのでしょうか?

EDDYの使用前にはあらゆる活性化ツールを試しました。なぜなら、活性化を学んで以来、洗浄剤の活性化は私の好きな方法の一つとなっています。EDDYの導入以前は、受動的超音波洗浄法を行っていましたが、今もイタリアでの診療時には時々これを行っています。現在は、ほとんどの患者さんにEDDYを使っています。

 

軟性チップを使うことはどれくらい重要なのでしょうか?

EDDYは受動的超音波洗浄法のチップとはまったく異なります。EDDYには、2つの異なる面があります。1つ目は、いくつかの研究で少なくとも受動的超音波洗浄法と同程度の有効性があると示されている、活性化プロトコルです。2つ目は、根管壁に対する機械的作用が穏やかなことです。これが、私がEDDYを好む理由です。根管壁の処理も可能で、使用時の剪断応力が優れているように感じます。さらにEDDYはとても安全です。

 

EDDYの材料であるポリアミドについてはいかがですか?

とてもうまくいっています。根管壁を損傷することがないため、根管形成後の処理に非常に向いている材料です。さらに、根管内部で使用する限り、チップの破折の可能性も低いです。

 

EDDYについてどのようにして知りましたか?

イタリアでの販売開始直前に、製品の検査の依頼がメーカーからあり、喜んで引き受けました。最初は慎重に試していましたが、すぐに有効であることが分かりました。根管壁を詳しく調べましたが、根管壁の清浄度に感銘を受けました。

EDDYを使えばすべての根管を処理することができ、大きくて幅の広い根管にはチップだけで処置できます。根管形成器は使いませんが、長さの決定にファイルを用いた後にEDDYを使います。このデバイス(EDDY)によってソリューション(洗浄液)を活性化すれば、残屑とスミヤー層は容易に除去可能です。EDDYがマイクロスコープ下でいかに作業しやすいかは、使ってみれば分かることです。

 

EDDYの使い方や、必要な活性化時間を教えてください。

私は受動的超音波洗浄法と同様、1つの根管に対して30秒間を1サイクルとして、3~4サイクル実施します。歯の表面とEDDYを15~20秒間接触させてから、EDTAを使用します。その後、次亜塩素酸ナトリウムを各サイクルにつき、30秒間活性化させた後に洗浄します。必要なサイクル数はどのような根管かによります。壊死組織がある場合や解剖学的に複雑な症例では、3サイクル超実施します。簡単な症例の場合にも、活性化の処置を3サイクル行います。

 

EDDYを勧めますか?

もちろんです。これは安価で簡便に使用でき、素晴らしい治療器具です。洗浄剤と歯牙組織の接触を効果的に促進できます。これは、この洗浄ソリューションの主な作用機序の一つです。とても素晴らしい剪断応力があるため、ソリューションを活性化し、根管を清掃する最善の方法の一つとなっています。

 

EDDYにはエアースケーラーが必要ですが、これがEDDYへの切り替えにおいて障害にならないでしょうか?

エアースケーラーの購入は高コストの投資ではありません。一般開業医として、1つのエアースケーラーで予防処置や歯内療法、歯周治療、低侵襲治療など、数多くの適用が可能です。私は、骨手術にも使っています。ピエゾサージェリー用装置や、レーザーほど高価ではありません。EDDYとエアースケーラーの費用対効果は、大変優れていると思います。

インタビューへのご協力、ありがとうございました。

出典:Business International 2017/10/31

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