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推奨される種々の歯磨き方法に矛盾

最良の歯磨き方法については様々なソースがあるが、明確な総意はない。(Photograph: Oksana Kuzmina/Shutterstock)

英・ロンドン:歯科関連企業や教科書、歯科関連団体による、推奨される成人・児童向けの歯磨き方法を比較すると、その方法や頻度、所要時間は許容できないほど多岐にわたっていることがわかる。研究者らは、こうした矛盾が患者に混乱を与え、総じて歯科医療従事者の信頼を損ねることになると警告している。

  「人々は、歯を磨く最良の方法について、信頼できる情報を求めている」と、研究著者であるロンドン大学歯科公衆衛生学名誉教授のAubrey Sheihamはいう。「歯科学会からある方法を聞き、別の方法を歯ブラシの会社から聞き、さらに別の方法をかかりつけ歯科医から聞く。歯のブラッシング方法で人々が混乱するのも不思議ではない」のだ。

  一般的に、最もよく推奨されるのは改善されたバス法で、歯ブラシを優しく前後に揺らして、食べ物の粒子を振り落す。しかし、45度の角度でブラシを持つという基本的な磨き方よりも、この方法がより有効であるという科学的根拠はない、とSheihamは述べ、強く磨きすぎないためには、ブラシをこぶしの形ではなく鉛筆を持つように握るのがよいと勧めている。

  また、歯科関連会社から推奨される方法は、歯科関連団体や歯科教科書、研究に基づくソースとは異なる方法であること、さらに、成人と児童それぞれにおいても、推奨される歯磨き方法に大きな違いがあることがこの研究で示された。

  Sheihamは、「特に歯科学会は、一貫した歯磨きのガイドラインを提供するべきであるが、いまだに意見がまとまらない原因は、ほかのものより優れていることを示唆する強いエビデンスの欠如にあると考えられる。したがって、どのような歯磨き方法が一番有効で習得しやすいのか、という研究が必要である」と指摘する。

  “An analysis of methods of toothbrushing recommended by dental associations, toothpaste and toothbrush companies and in dental texts(歯科学会、歯磨き粉・歯ブラシ会社、歯科教科書に推奨された歯磨き方法の分析)”というタイトルのこの論文は、出版に先んじて8月8日付けのBritish Dental Journal誌オンライン版に発表された。この研究には、10カ国における歯磨き粉・歯ブラシ会社、歯科教科書、歯科学会が含まれている。

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