進化を続ける口腔内スキャナーと3Dプリンティングの応用
第38回ケルン国際デンタルショーが3月12日(火)から16日(土)の5日間、ケルメッセ(ドイツ・ケルン)でIDS2019の主催により開催された。今回は、前回を上回る64カ国から2,327社の出展と166カ国から16万人以上の来場者が記録されている。
今回のデンタルショーでは、デジタルテクノロジーがインプラント治療や補綴治療にとどまらず、治療システム、患者とのコミュニケーション、院内管理など「歯科医療のトータルソリューション」として、ビジネスモデルや歯科医院のオフィスマネジメントを変える日が近いことを予感させるものであったといえる。
最近の分析では、医療技術分野の3Dプリンティングによる製品の世界市場は、55億9,000万ユーロに成長するといわれている。歯科医療の分野で最も有望視されるのは、矯正装置、クラウン、ブリッジ、アライナー、模型への応用である。
また、リアルタイム画像もその実力をすでに発揮しており、患者のデジタル化された笑顔の模型が3Dプリントによるシリコーン模型の基礎となる時代を迎えている。3Dプリントによるサージカルガイドも可能となった。さらにデジタルテクノロジーは、歯科技工ラボの世界にも革新をもたらし、咬合床副子、サージカルガイド、カスタムトレー、矯正装置やプロビジョナル・クラウン・ブリッジといった技工物をほぼすべて3Dプリント技術を用いて製作できる時代へとシフトさせてきた。今回のIDSは、まさに3Dプリンターの可能性を実体験できる場でもあった。
さらに口腔内スキャニングについては、口腔内スキャナーとソフトウエアを組み合わせた事例(デジタル模型やセットアップなどによる治療計画)や、非常に包括的なオプション(個々のアタッチメントの作製など)、直感的に操作できるプログラムなどが発表された。
出典:today 11 March 2019
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