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イノベーションが企業の原動力であると信じています。Peter Malata社長へのインタビュー

By Dental Tribune International
December 11, 2018

1890年創業のW&H社は今日、歯科用器具および装置のトップメーカーの1つとしてグローバル経営を行っています。従業員は全世界で1,200名を超え、110カ国以上に製品を輸出しています。ファミリー企業としてオーストリア・ビュルモースで2つ、イタリア・ブルザポルトで1つの製造工場を操業し、欧州、アジア、北米で19の子会社を経営しています。Dental Tribuneは最近、W&H社のPeter Malata社長と同社の持続的な成功と哲学について話し合う機会を得ました。

Dental Tribune:125年の歴史をもつ歯科関連企業は、世界中でも数社しかありません。W&H社の長きにわたる成功の理由は、主にどこにあるとお考えですか?

Peter Malata社長:これほど長年にわたり、弊社が歯科市場への参加に成功している要因はいくつかあります。第1に、イノベーションです。W&H社の歴史は多数の技術開発とイノベーションの物語です。例えば、Roto Quickカップリングと呼ばれる最初のタービン用押しボタン式チャックシステム、最初の最大回転速度200,000rpmの形成用高速タービンハンドピース、世界初の洗浄・メンテナンス装置アシスティーナ、初のクラスBの市販殺菌装置リサ、初の5孔LED付きタービンのサイネアビジョン、さらに最新のイノベーションであるPrimea Advanced Airタービンがあります。

これまで途切れることなく、オーストリア製テーラーメイドのカスタマーソリューションである製品およびサービスを提供しており、歯科医や歯科チームを日常的にサポートするだけでなく、日々の業務を容易にしています。弊社の製品は、世界中の110カ国以上で歯科医院、歯科技工所、口腔外科で使われています。

第2に、弊社の社内技能見習いプログラムは特に最重要と考えています。我々は、これを未来への投資と認識しています。弊社の総合訓練プログラムでは、若者への専門教育に焦点を当てるだけでなく、彼らの自己啓発もサポートしています。

第3に、弊社は継続性を拠り所とし、従業員に多大な信頼を置いています。我々にとっては、チーム精神が何より重要です。従業員の教育水準は極めて高く、専門知識は同僚から同僚へと引き継がれています。さらに、弊社はチーム内に異なる世代を混ぜ、従業員構成を長期維持し継続性を実現することで、極めてハイレベルな生産性を達成しています。

 

W&H社ではイノベーションに向けて、どのような取り組みをしていますか?

W&H社の安定成長の基盤は、一貫して最新技術を利用することと、研究開発に注力することにあります。私は、イノベーションが企業の原動力であると信じており、私の目標はそのための余力を生み出すことにあります。弊社の研究開発部門の継続的な拡大は、新たなスタッフの雇用だけでなく、創造的な協力関係およびコミュニケーションを促進する職場環境を生み出すことにつながっています。さらに、大学や研究センターとの協力関係や、ユーザーからの使用経験に関する継続的な意見収集にも注力しています。

 

W&H社では「人が優先」だそうですが、このスローガンの背景にある哲学を説明してくださいますか?

グローバル歯科関連企業として、弊社はすべての方の歯の健康の維持・向上のため尽力しています。弊社は同族経営であり、60年間、一族が所有してきました。弊社は患者、顧客、パートナー、従業員との間に、長期的で、信頼できる、真価に基づいた関係を築く努力を重ね、それを拠り所としているのです。ですから、弊社の企業価値である信頼性、専門技術、率直性、持続可能性は、机上の空論ではなく、実現されています。

 

2018年3月、御社では新たなイメージキャンペーン「患者からファンへ」を立ち上げられました。これは御社に対するパートナーや顧客の認識に、どのような影響がありましたか?

弊社の新規イメージキャンペーンに対しては、顧客やパートナーから直接、さらには弊社のソーシャルメディアチャンネルを通じて、大変好意的な意見を得ています。我々は、歯科医とその診療チームに向けて、W&H社がソリューションの提供者であり、日々の難題を解決するため最大限の支援を行っていることを明確に示したいと考えています。

実際には、弊社の製品が真の付加価値を治療過程にもたらしているということを意味します。ワークフローを最適化・合理化することによって、我々は、歯科医とそのチームには、治療過程のすべてにおいて患者に集中してもらいたいと考えています。一般的に口腔内の光条件は悪いため、例えば弊社の製品で十分な光を提供することも我々の任務です。長時間作業の後、歯科医の手に痛みが出るのであれば、より軽く、人間工学に適った器具を作製するのも我々の手に委ねられているのです。

もちろん、これに加えて、弊社の製品は直感的で、確実に、かつ何よりも正確に機能する必要があります。

弊社の製品は、革新的ソリューションだけでなく、顧客の日常業務に具体的な変化をもたらすような、細かな点にも多く対応している点が特徴です。

W&H社の製造工場(写真:W&H社)

 

オーストリアとイタリアにある製造施設に加えて、現在は世界19カ国で子会社を経営されていますが、御社にとって主要な市場はどこで、今後最も成長が見込まれる市場はどこでしょうか?

W&H社は積極的にグローバル化を進めており、その取り組みはすべての市場に拡大しています。もちろん、市場ごとにそれぞれのニーズに応じた特定の目標があります。ニーズを明確にするため、弊社は19の子会社、16のエリアマネージャー、そして膨大な数の傑出した信頼できるパートナーを抱えており、弊社が世界中どこにでも迅速な配送と円滑な技術サービスを提供できるようにしています。

近年、弊社は中国やインドでも子会社を設立し、アジア太平洋地域での販売活動を強化してきました。この地域は現在最も高い可能性を秘めた市場です。

 

歯科市場は、かつてないほど速く変化しています。この厳しい環境で一歩先を歩むために、どのような戦略をお持ちですか?

弊社の主な目標は、弊社の顧客に、すべての弊社の製品およびサービスによって真の付加価値を提供することです。先にお話ししたとおり、弊社は研究開発に力を入れることで大きな成功を得ており、私はこう申し上げることを誇りに思っています。例えば、Primea Advanced Airは最近、オーストリアの経済省からStaatspreis Innovation(国内のイノベーション賞)をいただきました。

Primea Advanced Airタービンに関しては、治療中にたとえ接触圧が上昇しても電気的制御は一定なため、今ではバーの回転速度を正確に設定可能です。このタービンは、革新的な駆動技術に加えて、W&H社の既存のサイネアビジョンタービンの利点をすべて備えています。

最後に、弊社製品およびサービスの相互接続性はその役割が高まっており、例えば、弊社ツールをスマートフォンやタブレットで操作すること、さらには在庫管理およびサービスのスケジュール設定を自動化することなどが挙げられます。

W&H社Peter Malata社長とStaatspreis Innovation(国内のイノベーション賞)の受賞を喜ぶチーム一同

 

今後10~20年間で、W&H社はどこに向かっていくのでしょうか?

W&H社は、グローバル歯科市場での地位をさらに拡大し、顧客に愛され、競合他社から敬意を払われていることでしょう。

 

インタビューへのご協力、ありがとうございました。

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