DT News - Japan - 2019年 世界の主要学会&イベント WATCHING:World pick-up 2019 Ortho Tribune U.S. Editionから

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2019年 世界の主要学会&イベント WATCHING:World pick-up 2019 Ortho Tribune U.S. Editionから

Ortho Tribune U.S. Edition誌の編集主任であるDennis J. Tartakow, DMD, MEd, EdD, PhD
By Dennis J. Tartakow, DMD, MEd, EdD, PhD, Ed

By Dennis J. Tartakow, DMD, MEd, EdD, PhD, Ed

月. 23 12月 2019

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アライナーの普及で起きつつある矯正専門医のバーンアウト6つの要因

昨今、米国ではラボラトリーの指導下で一般歯科医が行うアライナーを用いた療法が普及し、結果、矯正歯科医の不満足感はかつてないレベルにまで高まっている。それにより、矯正歯科医のバーンアウトが起きていることは確かだ。その要因としては、(a)屈辱感、(b)仕事に対する熱意、興味および意欲の喪失、(c)競争の増加、(d)ソーシャル・メディアのコメントによるプレッシャー、(e)過剰な文書化、(f)全体におよぶ倦怠感などである。

さらに医師と患者の関係は、保険会社および/または雇用者により、さらに脅かされている。保険会社と雇用者の再交渉の結果、雇用者が保険会社を変更し、保険会社が医師を変更し、患者が医師を変更するよう要求されることもある。結果、医師は業務報酬の減額を受け入れざるを得なくなる。

同時に、患者へのより良質なケアや優秀なスタッフといった、貴重な資源を維持することも困難になりつつある。これに加え、不完全な治療の蔓延は明白であり、深刻な課題である。

こうした課題への対策はまだ見えてこないが、倫理的な臨床環境の推進は欠かせない。矯正歯科医および患者とその家族が治療計画に意見できることを保証するような、治療への全体論的なアプローチが、倫理的葛藤の解決への基礎となっていくだろう。さらに、緊急の政策、規制、また事によれば法的介入も必要となる。我々はすでに歴史に記されたことを変えることはできない。我々ができるのは、自分自身を変え、不確かな手で新たな章を書き始めることのみである。

 

出典:This article was first published in the May 4, 2019 issue of the Ortho Tribune U.S. Edition.

以下参考文献

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