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1年以内の歯科検診・健診率は52%-口腔衛生への関心は高いが理解度に不足も-

水. 2 7月 2014

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東京:日本歯科医師会は、2014年3月に実施した「歯科医療に関する一般生活者意識調査」の結果を発表した。この1年以内の歯科検診・健診率は52%と、全国的に上昇の兆しが見られたが、男性の検診・健診率は女性に比べて低く、性別・年代別では男性の20~50歳代、および女性の20歳代と50歳代で5割を下回った。

 同調査は2005年から隔年で実施されており、今回が5回目となる。調査対象およびサンプル数は、全国の20~70歳代男女の10,000サンプルで、歯科医師、歯科衛生士など歯科医療従事者は事前に除外された。

 1年以内の歯科検診・健診率は52.1%で、前回(46.6%)に比べて上昇しており、どのエリアでも上がっていることから、全国的に検診・健診が定着してきているのが明らかとなった。また、高年齢になるほど検診・健診率が高くなる傾向にあり、「歯科医院でのチェック」以外に「企業や自治体(行政等)の歯科検診・健診」という回答も多かった。

 歯科受診のきっかけとして多かったのは、「痛み・はれ・出血があったから」(36.7%)、「過去の治療箇所の不具合が生じたから」(27.4%)で、具体的な痛みや症状を実感したら受診する傾向は前回の調査と変わらないが、「定期的に通う時期だったから」という回答も2割を超えており、予防的に受診する人が増える兆しがうかがえた。

 一方、回答者10,000人のうち半数以上の55.0%が「歯や口腔に異常を感じている」と回答しながらも、現在治療を受けている割合は2割に満たない18.4%であった。

 かかりつけ歯科医がいる割合は65.8%で、男女とも年齢が上がるとともに増える傾向にあり、70歳代では男性84.6%、女性85.3%であった。かかりつけ歯科医を選ぶポイントとしては、「通院に便利な場所(自宅の近所、通勤・通学の途中)」が一番多く59.1%で、次いで「技術力」(22.6%)、「歯科医師が信頼できる」(17.3%)が挙げられた。

 歯科医療に寄せる関心度では高い数字が示されており、「歯並びやかみ合わせの悪さが歯の病気の原因となる」は87.7%、「歯科疾患と全身の病気との密接な関係」は85.4%であった。同様に、認知度でも「歯並びやかみ合わせの悪さが~(以下同じ)」が87.9%、「歯科疾患と全身の~(以下同じ)」が76.7%という結果であったが、それらについて「詳しく知っている」のは1~2割にとどまり、関心度・認知度が高くとも詳しく理解している人は少ない実情が浮き彫りになった。

 歯科医師会に対して求める情報として多かったのは、「歯や口の中の主な疾病とその予防法」(46.2%)、「歯の正しい磨き方」(40.3%)などで、基本的な日常の口腔ケアに関するものが高い結果となった。また、女性の20・30歳代では「子供向け歯の手入れ方法や予防方法、食育」、男女とも60歳代以上では「高齢者向け歯の手入れ方法や予防方法、介護予防、歯と健康長寿の関係」や「義歯やブリッジなど治療した歯の日ごろの手入れ方法」などが多く、年齢層によって求める情報が異なることも明らかになった。

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