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デジタルテクノロジーにより、矯正治療の分野はここ数年ですっかり様変わりした。診断や治療計画立案において、ベテラン歯科医師はもちろんのこと、若手歯科医師も開院直後からデジタル・ワークフローを積極的に採用するに違いない。
3D X線写真はアナログおよびデジタル2D X線写真を補完し、患者データはデジタル管理される。治療計画立案においては、口腔内スキャニングや石膏模型のデジタル化など完全または部分的にデジタル化される可能性がある。オープンフォーマット化およびオープンシステム化の流れがあることから、治療計画ソフトウェアへのスキャン画像の転送と取り込みはますます容易となるだろう。
また、バーチャル模型に基づいてバーチャルセットアップと矯正装置を製作する手法も登場してきた。今日では、歯科技工士が行う作業(例えば、物理的モデルのプリント、矯正装置およびトランスファートレーの製作)が柔軟に行えるようになっている。作業に必要なデータはデジタル化して、医院と歯科技工ラボ間で共有され、容易に必要な場所に転送できるため、歯科技工士には新たな可能性が生まれている。
将来的には、人工知能が矯正治療の成功に寄与すると思われるが、現時点ではまだそのレベルまで十分に活用できていない。しかし、統計学的に信頼できるデータベースが豊富になってきていることから、中期的には、ソフトウェアとデジタルテクノロジーがセットアップモデルの作製や極端な歯の動きを制御する助けとなろう。
アライナー治療はデジタルテクノロジーが歯科にもたらした最も大きな変化といえる。特に、矯正装置の見た目を気にする患者への代替手段と考えられている。1990年代までは、歯科技工ラボで手作業で作製されたセットアップを使って治療するのが通常だったが、今日では、口腔内スキャナーや口腔外スキャナーで作製した模型をデジタル化するのが主流になっている。全体の治療はコンピュータで計画でき、多様なソフトウェアが利用可能である。
IDS2019では、口腔内スキャナーとソフトウェアとを組み合わせた事例、非常に包括的なオプション(個々のアタッチメントの作製など)、直感的に操作できるプログラムなどが発表された。
出典:today 11 March 2019.
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