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気付きにくい小児の持続性いびき関連リスク

頻繁ないびき、無呼吸、窒息といった睡眠時無呼吸の症状は、治療しなければ健康上の問題を引き起こすと研究者らは述べた。(Photograph: Donskaya Olga/Shutterstock)

スウェーデン・ヨーテボリ:小児における不定期ないびきはよくあり、たいていは無害である。しかし、専門家によると、睡眠中の持続的な呼吸障害は、集中力欠如、学習障害、成長遅延などのリスクを増加する結果になるという。サーグレンスカ・アカデミー(スウェーデン)の新しい研究で、多くの親たちが子供の睡眠や生活の質への悪影響を過小評価していることがわかった。

 研究者らが11歳以下の754人の小児を対象にいびきと睡眠時無呼吸の有病率を調べたところ、4.8%が週に数回、睡眠障害性の呼吸症状を経験していた。顕著ないびきであるにもかかわらず、その症状で受診したことがあるのは、そのうちの31%だけであった。

 「小児の健康に関して、睡眠時呼吸障害の悪影響に対する認識度が低く、ほとんどの親たちは、これが調べるべきものだとは気が付いていない。研究の明らかな結果として、親たちが状況についてどのように情報を得られるか、どこで助けが得られるかを考えなければならない」と、同アカデミー耳鼻咽喉科学のDr Gunnhildur Gudnadottirは述べた。

 「小児の持続的ないびきはしばしば、生活の質を悪化させ、特に、睡眠時無呼吸を伴う小児に当てはまる」とGudnadottirは説明し、このことが主に睡眠の質に影響し、次第に日中の疲労感、集中力、学習障害、夜尿症、成長遅延を引き起こしていくという。

 親たちが習慣的ないびきに関連するリスクに気が付いていないため、研究者らは、激しいいびきが頻発し、睡眠時無呼吸のある子供の親に対し、医師の診断を仰ぐようアドバイスしている。

 小児がいびきをかく主な理由は、扁桃腺や咽頭扁桃の肥大である。こうしたケースでは、手術によりしばしばいびきが消失する。その他のよくある原因は解剖学上のもので、生まれつきの小さい顎や気道、また、睡眠時に気道を充分に開くことができない呼吸筋の弱さである。

  “Healthcare provider contact for children with symptoms of sleep-disordered breathing: A population survey(睡眠時呼吸障害の症状のある小児のための医療サービス:集団調査)”というタイトルのこの研究の結果は、Journal of Laryngology and Otology誌3月号に掲載された。

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