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希少な自己免疫疾患に予想より高い発症率の可能性

APS-1リサーチグループのメンバー:(左から右に)Eystein Sverre Husebye教授、分子生物学者のBergithe Eikeland OftedalとAleksander Hellesen。(Photograph: Anne Sidsel Herdlevær, University of Bergen)
Dental Tribune International

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水. 8 7月 2015

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ノルウェー・ベルゲン:ベルゲン大学の研究者らによると、多腺性自己免疫症候群 1 型(APS-1)と呼ばれる希少な自己免疫疾患は、これまで考えられていたよりも高率に発症する可能性があるという。APS-1は通常幼年期に遺伝的な条件が生じ、糖尿病、歯の問題、色素脱失、また特に内臓に関する様々な問題と関連する疾患である。

 多腺性自己免疫症候群は、疾病表現型として1型糖尿病を含む比較的珍しい疾病である。ベルゲン大学臨床科学部のEystein Sverre Husebye教授が率いる研究では、AIREという名で知られる重要な自己免疫調節遺伝子中の突然変異によって引き起こされると証明されている、いくつかの条件の根本的なメカニズムを解析することを目標としていた。

 生化学や人口分析とともに患者の検査に基づく知見で、APS-1は成人にも発症することがわかったが、より広範な症状を伴っていた。同疾病に関する知識が不足しているために、多くの患者がAPS-1ではない別の自己免疫疾患と誤診された可能性があると研究者らは結論付けている。

 「新しい発見は、今後の正しい診断と治療を行うのに重要である。医師らは、他の疾病として誤った診断をされた症状が実際にはAPS-1の一種であるかもしれないことを認識するべきだ。素早く適切に正しい診断を得るために、AIRE遺伝子中の突然変異の検査を今までより頻繁に患者に行うことは有益かもしれない」とHusebyeは述べている。

 APS-1患者における歯の問題を評価するために、科学者らは大学の医学部および歯学部と協力をしがた、それに関しHusebyeはDental Tribune Onlineに次のように話した:「APS-1患者は、一般にさまざまな段階のエナメル発育不全や形成障害を生じており、そのほとんどが永久歯で、この疾病によくある別の要素の副甲状腺機能低下には関連していない」。

 ノルウェー人の80,000人に1人がAPS-1に罹患するとされているが、多くの記録されていない症例があると仮定されるため、その数はもっと大きい可能性がある。

 “Dominant mutations in the autoimmune regulator AIRE are associated with common organ-specific autoimmune diseases(自己免疫調節遺伝子AIRE中の優性突然変異はありふれた臓器特異的自己免疫疾患に関連する)”というタイトルのこの研究の結果は6月16日、Immunity誌オンライン版に掲載された。

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