DT News - Japan - 安全で効果的な手技を提供する「抜歯アカデミー」

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安全で効果的な手技を提供する「抜歯アカデミー」

抜歯時には、医師・患者間の関係不和につながる可能性のある感染症や痛みといった多くの合併症が起こっている。(Photograph: Serghei Starus/Shutterstock)
Dental Tribune International

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水. 1 4月 2015

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米・カリフォルニア州アナハイム:米国では毎年推定2,000万本の歯が抜歯されており、ルーチンの手技だと考えられているが、抜歯時には多くの合併症が生じている。この臨床的課題に対処するため、歯科医師が抜歯をマスターするのに役立つワークショップやeラーニングプログラムを備えた「抜歯アカデミー」が設立された。その次回セッションは、5月3日にアナハイムで開催されるカリフォルニア歯科医師会(CDA)会議で行われる予定だ。

 抜歯アカデミーのプログラムを開発したのは、歯科領域の口腔、筋肉、吸入、静脈意識下鎮静などの最新動向に関して国際的に著名な講師であるDr. Gregory Greenwoodと、このプロジェクトの発案者で歯科医師、インプラント専門医のDr. Kianor Shahの2人。

 どの大学の歯科でも学生に抜歯の方法を教えるが、抜歯の手技は歯科分野で最も残忍であるかのような烙印を社会から押されてしまっている。GreenwoodとShahは、全ての歯科医師が抜歯の訓練を受けるからといって歯科医師なら誰でも抜歯していいという意味にはならない、という考えを共有している。

 抜歯は成功裏に行うのが最も難しい手技のひとつであるため、抜歯アカデミーでは、歯科医師の外科的手技での知識やスキルを向上させることを目的としている。最新の進歩と可能な技術で、抜歯は安全に、かつ患者にとってより快適に施術できるとGreenwoodとShahは述べている。抜歯アカデミーを通して歯科卒業者たちに教えられる技術は、合併症を回避する方法を含めた、理論と実践的技術の両方を備えている。

 2人によると、プログラムで歯科医師が学ぶスキルは患者と医師の双方に有益であるという。患者は、専門医を呼ぶ際に不便さや高い料金を負う必要がなくなり、一方、訓練で患者数の保持に活かせる能力を得た歯科医師は、経済的に、また患者獲得に強みを持つ。

 Greenwoodと同僚たちの歯科医師向け教育・指導に対する報酬の多くは、アカデミーの技術を実地に採用した医師からの好意的な意見およびスポンサーからの多大な支援により実現している。また、世界中の恵まれない者に質の良い臨床ケアへの手段を提供するために、慈善団体と協力して、米国口腔協会(OHA)の親知らずプロジェクトやマーシーシップのような、国際社会での支援活動への義務を果たすことも可能にしている。

 抜歯アカデミーは、5月3日にCDAのアナハイムでのイベントで1日間のハンズオンワークショップが予定されている。参加者は20教育単位を獲得でき、コースと登録の詳細はwww.extacademy.com.で確認できる。

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