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医師は歯科医師よりも良いデンタルケアを子供に提供できるかもしれない

子供には、最初の歯が生えてから6カ月以内か1歳になるまでに、歯科を受診することが推奨されている。(Photograph: Dmitry Naumov/Shutterstock)

米ノースカロライナ州・チャペルヒル:多くの歯科以外のプライマリケア提供者が、子供たちに予防的な口腔保健サービスを行っているが、歯科を受診した子供たちとどのように治療成績が異なるかはほとんど知られてこなかった。このほど4万人以上の子供たちが参加した新しい研究が行われ、歯科以外のプライマリケアだけを受診した子供たちは、歯科を受診した子供たちよりも虫歯関連の治療を受けるのが少ないことが示された。

  この研究はノースカロライナ大学チャペルヒル校の研究者たちが行ったもので、歯科以外のプライマリケアを受診した子供たちと、予防的口腔保健サービスのために歯科とプライマリケアのどちらか又は両方を受診した子供たちとで、治療成績が比較された。特に検討されたのは虫歯の有病率と虫歯関連の治療費で、3歳の誕生日までに1回以上予防的受診をした41,453人の子供たちが研究に参加した。

  歯科以外のプライマリケアだけを受診した子供たちは虫歯関連の治療が少なく、虫歯治療費は1人あたり172米ドル/1年であった。これに対し、歯科を受診、または歯科とプライマリケアの両方を受診した子供は明らかに虫歯関連の治療が多く、1年あたりの治療費も高かった(それぞれ234米ドルと273米ドル)。しかし、これらの差異は3歳を過ぎると毎年少なくなっていった、と研究者は述べている。

  乳児保育中に診療所での受診機会が増えると、予防的デンタルケアの効果が高まり、虫歯関連の治療を大幅に減少するかもしれないと、研究者たちは示唆している。

  米国歯科研究協会(AADR)会長のTimothy DeRouen氏は、「この研究では、日常診療に対するニーズに基づくアプローチが強調されており、子供たちの口腔ケア利益のために歯科医師と医師が協力する良い機会が示されている」と語る。

  "Preventive Services by Medical and Dental Providers and Treatment Outcomes(医師および歯科医師による予防的治療と治療成績)"というタイトルのこの研究は、出版に先がけて6月2日付のJournal of Dental Research誌オンライン版で発表された。

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