DT News - Japan - 保健機関による歯科医師向けエボラガイダンス

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保健機関による歯科医師向けエボラガイダンス

エボラウイルス病は、ヒトにおける深刻でしばしば致命的になる疾患で、感染からの発症までの潜伏期間は2~21日間だ。(Photograph: Nixx Photography/Shutterstock)
Dental Tribune International

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木. 23 10月 2014

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米・アトランタ、シカゴ:米国疾病予防管理センター(CDC)と安全無菌予防協会の緊密な連携により、米国歯科医師会(ADA)は、西アフリカで流行しているエボラウイルス病に関する歯科医師向けの情報を発表した。他の勧告とともに、該当地域を最近訪れた患者の治療に関するアドバイスを提供している。

 CDCと協力機関は現在、米国にもたらされ拡大しているエボラやその他の感染症の予防に従事している。10月17日、ADAは次のような歯科医療従事者向けの勧告を出した。

 エボラに感染した患者は、症状が出るまで感染力があるとみなされない。エボラはその強い病原性性質のため、エボラ症状のある患者が重症の状態で歯科医療を求めることはほとんどありえない。しかし、CDCとADAの科学部門は、ウイルス感染が疑われる患者から病歴や渡航歴を聞くことを歯科医療従事者に推奨している。

 ADAの科学部門の勧告によると、西アフリカのリベリア、シエラレオネ、ギニアから渡航して21日以内の者は、エボラ感染者で症状をまだ示していない者と接触した可能性がある。この場合、旅行後21日間経過するまでその患者の日常診療を延期することが歯科医療従事者に推奨されている。深刻な口腔状態や、歯科感染症、歯痛に対する緩和ケアが必要であれば、患者の医師と相談し、標準的な予防や物理的障壁に適したケアを提供することができる。

 一般的に歯科医療従事者は、2003年にCDCが発表した「歯科診療ユニットにおける感染症管理ガイドライン」に従い、臨床の診察室での感染症管理手順を守っていると安全無菌予防協会は述べている。

 エボラの兆候や症状には、摂氏38.6度(華氏101.5度)以上の発熱、激しい頭痛、筋肉痛、嘔吐、下痢、胃痛、原因不明の出血やあざなどがある。

 CDCは、「エボラウイルスは、感染患者の血液や体液との直接接触により感染し、注射針といったウイルスに汚染された物体を介しても伝染する。また、空気や水、食べ物を介しては広がらない」と強調する。

 2014年のエボラ流行は、西アフリカのギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネに広がり、過去最高となっている。このアウトブレイクは今年3月に公式に確認された。世界保健機関(WHO)の推計によると、約9,000人が感染し約4,500が死亡している。

 米国でエボラと診断された最初の症例は、西アフリカからダラスに渡航してきた患者で、9月30日に確認された。

 10月17日、WHOは公式にセネガルにおけるエボラ流行の収束を宣言し、ウイルス伝播を終わらせたその勤勉さを賞賛した。その3日後、ナイジェリアにおいてもエボラウイルスの伝播がなくなったとWHOが公式に宣言した。

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