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パンデミック対策?アラインテクノロジー社、2020年にクリアアライナーの販売数が過去最高を記録

Jeremy Booth, Dental Tribune International

Jeremy Booth, Dental Tribune International

水. 3 3月 2021

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米国のアリゾナ州、テンピ。アライン・テクノロジー社は、2020年にクリアアライナーを160万ケース販売したという記録を打ち立てました。世界中のほとんどの政府や企業が収入に飢えながらもお金を流出させたのと同じ年です。クリアアライナーメーカーは昨年、歯科医と矯正歯科医の為に多くのことをし、現在その報いを受けています。さらに、クリアアライナー治療の背後にあるデジタルワークフローは、歯科医や矯正歯科医が患者数を多く維持するのに役立っています。

クリアアライナーの症例開始は、パンデミックの間も高水準を維持しています。第一波のロックダウン後、2020年半ばに歯科医院が再開した際には、その数の多さは需要の急増によるものと考えられていましたがその後、「ズーム効果」が一因ではないかという仮説が立てられました。世界的なパンデミックにより、世界中の何百万人もの消費者が一日中突然、サムネイルサイズの自分の姿を撮影した動画を見て、自分の欠点を思い知らされるようになり、矯正治療を含む美容医療の需要が高まったと考えられます。しかし、最大手のクリアアライナーメーカーが2020年を通して好調な結果を出し続けているうちに、ペンティングケースの開始やビデオ通話よりも多くのことが行われていることが明らかになってきました。

2020年、アライン社はクリアアライナーを164万5,000ケース販売し、21億ドル(17億ユーロ)を記録しました。前年の2019年は、クリアアライナーを152万5,000ケース販売して20億ドルを獲得し、同社にとって新記録の年となりました。アナリストとの電話会議で、アラインテクノロジー社の取締役社長兼CEOであるジョセフ・M・ホーガン氏は、ケース数の増加の背景にある興味深い数字に注目しました。

特筆すべきは、2020年の第4四半期に成人と10代のインビザラインの採用率がそれぞれ36.7%、38.7%増加したことです。通年では、50万人以上の10代以下の患者がインビザラインの治療を開始し、インビザライン全体の30%以上を占めており、2019年と比較して11.5%の増加となっています。

同社はまた、より多くの歯科医院にインビザラインの症例を出荷しました。第4四半期には、世界中の77,000人の歯科医に症例を出荷し、そのうち7,300人が初めての顧客でした。通年では、米州地域の49,615人(2019年は47,130人)、米州以外の52,445人(2019年は48,650人)の歯科医に症例を出荷しています。

「デジタル矯正歯科と修復歯科の市場は巨大であり、デジタルの必要性によって解き放たれている」

ホーガン氏は、パンデミック支援プログラムやデジタルワークフローソリューションを提供する取り組みを強化することで、より多くの歯科医師との関わりを持つことができたと述べています。ヨーロッパ、中東、アフリカ地域で開始されたOrtho Recovery 360プログラムは、パンデミックのために強制的または自主的に閉鎖された期間の後、矯正歯科医が診療所を再開するのを支援することを目的としています。第4四半期末までに、3,200人の矯正歯科医がこのプログラムに登録しました。また、北米では第2四半期にブラケットの買い戻し・スイッチプログラムを開始し、既存の患者の固定器具をインビザラインリテーナーと交換するよう歯科医師に促しました。更にはアーチワイヤーやブラケット、その他の在庫品の買い取りも行っています。ホーガン氏によるとこのプログラムの結果、第3四半期、第4四半期ともに約10,000件の新規症例が出荷されました。

最後のコメントでホーガン氏は次のように述べています。「年間1,500万件の矯正症例が開始され、より良い笑顔の恩恵を受けることができる5億人以上の消費者がいることから、デジタル矯正歯科と修復歯科の市場は巨大であり、デジタルの必要性によって解き放たれている。」

彼は続けました。「マクロ的な意味では、新型コロナウイルスはデジタル経済の恩恵と普及を強調しています。アライン社の観点からは、あらゆる地域の診療所が、これまで以上に新しい方法でより積極的にデジタル治療を取り入れています。インビザラインのプロバイダーは、当社のバーチャルツールを使用して、院内での予約を最小限に抑え、その時々のニーズに合わせた医師の指示によるパーソナライズされた治療を提供し、治療の未来を大きく変えています。」

ホーガン氏はプレスリリースの中で、2020年は他に類を見ない年であり、喪失と分離に加え、回復と更新、記録的な高値と安値を記録した年であったと付け加えています。2021年もパンデミックが続く中、アライン社が新たな記録を打ち立てることができるかどうかは今後も注目されます。

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