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研究:男性のコーヒー愛好家では歯周疾患のリスクが高い

コーヒーは世界中で愛されているが、健康に及ぼすマイナス面もある。(写真:Dima Sobko/Shutterstock)
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金. 9 9月 2016

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韓国、ソウル:コーヒーに関しては、さまざまな研究がなされている。数えきれないほどの出版物もあり、広く論じられているものの、私たちの健康に良い影響を及ぼすのか否かについては、明確な結果が得られていない。今回の研究では、歯周病に罹患している男性のコーヒー摂取量が有意に多いことがわかった。

本研究は、2008年から2010年に実施された韓国国民健康・栄養調査(Korea National Health and Nutrition Examination Survey)から得られたものである。調査には19歳以上の16,730人のデータが使用された。調査項目は、年齢、肥満度指数、喫煙、飲酒、運動、代謝症候群、1日の歯磨き回数、副次的口腔ケア製品の使用、そして歯科検診が含まれている。歯周治療のニーズを評価するため、世界保健機関の地域歯周疾患処置必要度指数(Community Periodontal Index of Treatment Needs:CPITN)を用いて、歯周疾患は指数のスコアが3以上と定義した。

研究者たちは、平均年齢、肥満度指数、腹囲については、男女とも歯周疾患の者の数値が高く、さらにコーヒーおよび炭酸飲料の摂取量は、歯周疾患の男性で有意に多くなっていた。また、歯周疾患の男性の割合は、コーヒー摂取量とともに増加する傾向が見られた。しかし、この関連性は研究対象となった女性では確認されなかった。

研究者によれば、コーヒー摂取と歯周疾患との関連は、飲料の成分によって部分的に説明できるとのことである。例えば、カフェインは骨代謝に種々の影響を及ぼすことが報告されており、長期のカフェイン摂取は歯周疾患を有する患者の病態進行の危険因子のひとつである可能性が示された。さらに、カフェインは骨吸収および抜歯後の骨治癒不全とも関連がある。コーヒー1杯には、通常70〜100 mgのカフェインが含まれていると考えられる。

研究者たちは、最新の知見を踏まえ、成人男性では、コーヒーの摂取が歯周疾患のリスク因子であると考えられるため、男性はコーヒーの摂取量を減らすことが口腔衛生にとって有益であると考えられるとの結論を示している。

「コーヒー摂取と歯周疾患の有病率の関連性:2008年〜2010年韓国国民健康・栄養調査より」という標題のこの研究は、7月7日付でPLOS ONE誌で発表されている。
 

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