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フィンランド・ヘルシンキ:ヘルシンキの大学での研究が、歯の喪失と将来の心血管系イベントや糖尿病などによる死のとの関連性を見出した。科学者らによると、慢性病に対する個々の危険要因が評価される場合、喪失した歯の数は、一般的な開業医にとって価値ある付加的な指標でありえるという。
心血管(CVD)インシデント、糖尿病および全死因死亡の予測における、喪失した歯の数の可能性を評価するために、ヘルシンキ大学の科学者らは国立保健福祉研究所と共同で、25~75歳の8,446人の参加者の臨床データを分析した。データは、1972年以来5年ごとに行われる慢性病の危険要因を評価することを目標とした人口横断調査である、全国FINRISK 1997研究によって提供された。
歯の状況は、包括的なアンケートを用いて、臨床試験のベースライン時に正規看護師により記録された。CVDイベント、糖尿病および死についての詳細な情報は、13年間のフォローアップで国内登録を通して得られた。登録されたCVDイベントには、冠性心疾患イベント、急性心筋梗塞および卒中が含まれていた。
研究の結果、5本を超える喪失歯のある人々で、冠性心疾患イベントおよび心筋梗塞の危険が増加する(140%)ことが示された。9本を超える喪失歯では、心疾患(51%)、糖尿病(31%)および死(37%)のリスク増が示された。歯のなくなった患者ではリスク増が40~68%だった。しかし、喪失歯の数と卒中における関係性は見いだされなかった。
研究主任であるヘルシンキ大学のJohn Liljestrandによると、「喪失歯が数本であっても、CVD、糖尿病あるいは全死因死亡のリスク増を示すかもしれないことが、結果により示唆された。したがって、患者の慢性病による危険要因を評価する場合、歯の喪失は一般的な開業医にとって有用で付加的な指標でありえる」という。
心血管疾患や糖尿病といった非伝染性疾患は、世界的に最も一般的な死因である。それらは歯周炎のような炎症性の口腔疾患に関係していることが知られている。歯周炎は、ひいてはアテローム性動脈硬化症のリスクにも関連があり、中年・初老における歯損害の主要因であることが証明されている。
研究の結果は5月19日、“Missing Teeth Predict Incident Cardiovascular Events, Diabetes, and Death(喪失歯は心血管イベント、糖尿病、全死を予測する)”というタイトルでJournal of Dental Research誌オンライン版に掲載された。
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