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唾液中ムチンは、う蝕との戦いに積極的役割を果たす

ミュータンス菌バイオフィルムの蛍光顕微鏡画像。(Photograph: Nicole Kavanaugh)

米・ケンブリッジ:世界で最も一般的な口腔疾患のひとつであるう蝕(虫歯)は、主にミュータンス菌によって引き起こされる。最近発表された研究によると、粘液の主要なゲル形成成分である唾液中のムチンは、ミュータンス菌などの口腔病原体を妨げ、う蝕を予防するのに重要な役割を果たしていることがわかった。

 ミュータンス菌は、バイオフィルムで促されて歯の表面に付着することで、虫歯の原因となる。ミュータンス菌が一度表面に付着すると、歯のエナメル質を溶解する有機酸を発生し、空洞の形成を引き起こす。

 コロニーを形成しているミュータンス菌と蛍光顕微鏡を使って研究者らが見出したのは、唾液ムチンMUC5Bは、24時間以内に特にミュータンス菌の成長を変化させることはなかったが、表面への付着と、プランクトン状にミュータンス菌が維持されてバイオフィルムを形成するのを減少させたことであった。

 したがって研究者たちは、MUC5Bが歯のう蝕と診断にきわめて重要な役割を果たしていると示唆している。

 "Salivary Mucins Protect Surfaces from Colonization by Cariogenic Bacteria(唾液中のムチンによる、う蝕原性細菌コロニー形成からの歯表面の防御)"というタイトルのこの研究はハーバード大学とマサチューセッツ工科大学の研究者らによって行われたもので、10月24日付けのApplied and Environmental Microbiology誌オンライン版に掲載された。

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